タップを『DURO硬度』で探してみよう

タップを『DURO硬度』で探してみよう

キューの先端に付いている、黒・茶色・紺色など濃い色をした小さなパーツ、「タップ」(Tip)。タップは直接手球に触れる唯一のアイテムで、プレイヤーがショットの力加減や手球のスピンをコントロールする上でとても重要なパーツです。その多くは革製または樹脂製で、経年変化や摩耗をする「消耗品」でもあります。テニスラケットのストリング(ガット)や卓球ラケットのラバーに相当する部品と言えばいいでしょうか。

世界有数のタップ王国、日本

タップは世界中で作られていますが、ひときわ多くのタップが製作・販売されている世界有数の「タップ王国」、それが日本です。海外産タップも含めると、日本で流通しているタップの種類は膨大な数にのぼります。

 なかでも1990年代に量産が始まった、なめした豚革を何枚も重ねて作る「積層タップ」は、日本が発祥(『MOORI』ブランド)。そのアイディア、品質、性能、コストパーフォーマンスに世界が驚き、国内外で多くのプレイヤーが使い、他ブランドも次々に追随しました。そんな積層タップを軸に各社が次々と商品開発に取り組んだことで、2000年代~2010年代のタップマーケットは大きく、豊かになりました。2020年代の今もタップの種類は増え続けています。

 とはいえ、たまに遊びで撞くぐらいの人やビギナーにはタップの良し悪しや違いはわかりません。たくさん撞き込んでいくうちに、「硬い」「柔らかい」「感触が心地よい」ということが「なんとなく」腕に伝わってくるぐらいでしょう。マイキューを持つようになっても、タップが摩耗した時に「次は何に換えたらいいか迷う」「選択基準は何?」という人は意外と多いのです。

タップ選びの指標は?

ひと昔前、新しいタップを探す時は、ブランドやショップスタッフの商品説明や、他の使用者の寸評・口コミなどを見聞きしながら、「なんとなくこれが合いそう」「このブランドなら大丈夫だろう」と自身の直感を頼りに選ぶ人が大半でした。 選択の指標になるような「データ」は無いに等しかったのです。

強いて挙げるなら、タップブランドがそれぞれ独自に分類していた「硬さ」を参考にしていました。今もそうですが、タップ名称の一部や紹介文に「S」(ソフト)、「M」(ミディアム)、「H」(ハード)などと硬さの分類が記載されています。ただこの硬さはブランドの自称であり、業界統一の尺度ではありません。A社が言う「ソフトなタップ」が、B社では「ハード」に相当するということも珍しくありませんでした。

硬さを計測=DURO硬度

そんな状況を長年目にしながら、お客さんがタップを探す際の指標を求め続けていたNew Artは、「タップの硬さ」に着目。ゴム・シリコン・樹脂などの硬度を示すのに用いられている「DURO」(デュロ)という数値を採り入れることにしました。

 専用の計器「デュロメーター」を用い、硬度測定JIS規格(S6050-6.2)に準拠した「DURO硬度」を出すようにしたのです。取り扱っている全てのタップの硬度を測定し、それを商品名に併記することにしました。

 これでタップの硬度が一目瞭然に。大まかに言えば、柔らかいタップは「80台半ば」、硬いタップは「90台半ば」、ブレイク用タップなどの樹脂タップは「90後半~100越え」などと数値で確認できるようになったのです。

 もちろんDURO硬度はあくまでタップ選びの一つの指標にすぎません。タップの打感(手に伝わる感触)や性能は、硬さだけで決まるのではなく、構造、材料、工法などにより異なりますし、弾力性、反発力、耐久性、食い付きなど色々な要素が複雑に組み合わさっています。ですが、一つ「硬さ」という軸が決まると、検索性(探しやすさ)が格段にアップするのは間違いありません。

ホームページ上での絞り込み方法を解説

では、実際にDURO数値でタップを探す方法を順を追って説明します。まず、New Artサイトの「ビリヤード用品」から「タップ」のページへ。
→ https://www.newart.co.jp/item/itemgenre/billiards/billiards-supplies/tip

DURO硬度を指定しよう

PC(デスクトップ)表示

PC画面では、ページ左側のカラムに商品の絞り込み機能があります。
少し下へスクロールすると「DURO硬度」の項があるので、そこのセレクター(バー)を左右に動かして硬度を1(柔)~6(硬)の中で設定してください。
「硬度2~4の間で探す」、「硬度5だけで探す」といったように任意に範囲を設定できます。

スマートフォン表示

スマートフォンでは「絞り込みメニュー」、もしくは「絞り込む」ボタンをタップしてメニューを表示します。
メニューの中央あたりの「DURO硬度」をタップし、セレクター(バー)で範囲を決めて商品を絞り込みます。

絞り込みの条件は、DURO硬度以外にも、「構造」「ブランド硬度」「素材」「ブランド・メーカー」「販売状況」「価格」などがあるので、まずは思い付くままの条件でどんどん絞り込んでみてください。

まずDURO硬度でざっくり絞り込んでみよう

前述したように、DURO硬度はタップの性能・品質を表すものでありません。ですが、New Artのサイトや店頭では、ブランド問わず全てのタップの硬さが数値で表されているので、タップ選び・分類の目安として役立ちます。もしマイキューに付いているタップの名称がわかるなら、そのタップのDURO硬度を調べてみると、次にタップ交換をする時の参考になるでしょう。

近年ではタップブランドが始めから自社サイトや商品PR資料にDURO硬度を載せることも増えていますし、プレイヤー同士のタップトークの中でも「DURO硬度」というワードが出てくるようになりました。タップをDURO硬度から探す・選ぶという手順は着実に浸透していると言えるでしょう。

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