パット・ディヴィニーは子供の頃からビリヤードのファンで、12歳くらいの時、友達に紹介されてキューを手にした瞬間にその魅力にはまってしまった。マイキューを初めて買ったのは19歳で、未だに大事にしている。90年代の中頃にはローカルなトーナメントでキューの修理をしたり、いろいろなブランドキューを販売し始めた。修理を依頼されたキューの多くに問題点があると気づき、職場で旋盤の使い方を同僚に教わった。そして、大事に集めたアンティークのハーレー・ダビットソンの数台を手放して、そのお金でキューを製作するのに必要な機材を購入している。第一作目は1999年にでき、その後より良いプレーアビリティーを求め様々な改良を試みてきた。パットは基本的に一人で作業をしているが、息子たちにも多少手伝ってもらっている。工場は家のガレージだったが、2004年にCNCマシンや切削機などを導入するためビルを拡大した。パットが作るキューは打感、フィーリングを重視しており、ユーザーが求める打感やバランスに合わせるのにタップ、フェーラルとジョイントは最も重要な部分だと本人は認識しており、それは打感が優先的に考慮されるべき事項である事を意味している。パット・ディヴィニーの中でも「バタフライハスラーキュー」は大人気の作品だ。このようなキューは他のメーカーでは作られていないのでニッチ的な部分として本人も取り組んでいる。パットは将来的に伝説的なキューメーカーとして評価されることを望んでおり、ディヴィニーキューは昔から「P Diveney」のサインですぐに識別できるが特別な作品に「Patrik G Diviney」とフルネームでサインをしている場合もある。2005年からバンパーゴムに表記してある「Q」の中に「PD」を入れた表示も始めている。