3rd Part

ビリヤード簡単プレーマニュアル

01基本となるフォームを覚えよう!

どんなスポーツもフォームが基本。ビリヤードは少し特別な形ですが、誰でも簡単に、カッコ良くて、基本に忠実なフォームが作れます。ここでは、ビリヤードを楽しくプレーするためのポイントを紹介してみましょう。

腕と肘Elbow and arm

キューを握る側の手と腕は、無理なく前後に動かせるように、肘から下が自然にぶら下がっている状態にします。この形を基本にして、キューの重さを感じながら力まないようにして、肘をできるだけ動かさないようにキューを振ります。

グリップGrip

キューのグリップ部分を、生卵を軽く持つくらいの力で深くやさしく握ります。力を入れすぎてしまうと、キューを振る時に上下左右にブレやすくなってしまいます。キューを持つ位置は、構えてキューの先端が手球に一番近付いた時に、肘から下とキューが90度になるくらいを目安にします。

スタンスStance

スタンスの幅は肩幅よりやや広いくらいにします。構える際にはまず軸足から(右利きの場合は左足)の位置を決めてから、反対側の足を開き、斜め前方に出すようにします。フォームの土台となるスタンスが決まって、そのまま上体を倒すと、フォームもキレイに作る事ができます。

頭と顔Head and face

頭と顔はキューの真上にして、両目で真っ直ぐにボールを見るようにします。この時に、グリップしている右手、右肘、右肩の全てが同じようにキューの真上に来るように意識します。

ブリッジBridge

シャフトを支えるブリッジと手球までの距離はおよそ20~25センチくらいにします。この時ブリッジを組む左腕は自然に伸ばすようにします。ブリッジは正確なショットのために重要な部分で、最もオーソドックスなスタンダードブリッジの他にも、状況に応じて様々な形を使い分けます。

スタンダードブリッジ

強いショットでもキューをしっかりと安定させることができます

オープンブリッジ

初心者にも作りやすく、スタンダードブリッジと共によく使われます

02ボールの動きの基礎を知っておこう!基本となるフォームを覚えよう!

手球が的球のどこに当たるとポケットできるのか、キューで撞かれた後の手球がどのように動くかなど、ビリヤードをプレーする上で重要なボールの動きは全て物理法則に従っています。ここでは基礎となる「的球の狙い方」や「手球の動き」を紹介します。

角度のある的球の狙い方

的球をポケットするための狙い方には様々なものがありますが、シュートが入る原理を含め、最も基本的でわかりやすいのが「イメージボール(イマジナリーボール)」を使って狙いを決める方法です。角度のある的球を狙う場合、まず入れようとするポケットの中心と的球の中心を結ぶラインをイメージします(A)。そしてライン上で的球の真後ろの場所に、想像上のボールを並べます(B)。これがイメージボールで、実際に手球をこの位置にショットできれば的球はライン上を走って行き、ポケットされることになります(C)。

手球の回転と動き

手球の中心を撞くと、手球は滑るように無回転のまま滑走し、その後ラシャとの摩擦の影響で前進回転を始めます(A)。上を撞くと、最初から手球は前進回転となり(B)、下を撞くと、最初は逆回転で進み、その後一旦無回転で滑走して前進回転に移ります(C)。的球に衝突した瞬間の手球の状態によって、その後の手球が動くコースは変わってきます。

的球に当たった後の手球の動き

手球と的球に角度がなく真っ直ぐな時、手球が前進回転で当たると、手球は的球を追い掛けるように動き(A)、無回転で当たると手球はその場に止まります(B)。また、逆回転で当たると、手球は撞いた方向とは逆にバックするように動きます(C)。ビリヤードではAのようなショットを「押し球」、Bを「ストップショット」、Cを「引き球」と呼びます。

角度のある的球に手球が衝突した時、その後の手球は必ず的球との接線方向、つまり的球の進行方向に対して90度の方向に動き出します(90度分離の原則)。この時に手球が無回転の状態だった場合、Bのように手球はこの方向に進み続けることになります。次に手球が前進回転していた場合には、一旦90度の方向に動き出した後、前進回転の影響でAのようにカーブしながら前方にコースを変え、バックスピンしていた場合には、逆にCのように後方にコースを変える動きとなります。

03快適プレーのために知っておきたいこと

ビリヤードテーブル(Pool Table)の各部名称

ポケットビリヤードのテーブルは、実際にボールを置いてプレーするエリアがゴム製のクッションによって囲まれていて、コーナーに4つ、そしてサイドに2つ、合計6つのポケットがあります。ポケットビリヤードは基本的に的球をこの6つのポケットシュートすることが目的となりますが、その他にも、テーブル各部にはそれぞれに名前が付けられています。これらの名称は、様々なゲームをプレーする時に頻繁に使われます。

ビリヤード場で楽しくプレーするために

精密さが重要なビリヤード。たくさんの人が使うキュー、ボール、テーブルなどの道具や設備は大事に扱いましょう。後はテーブルを囲む皆が気持ち良くプレーできるように少しだけ周囲に気を配って、ビリヤードを思う存分楽しみましょう!